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札幌地方裁判所平成19年4月12日判決
掲載 消費者法ニュース72号235頁、先物判例集48巻203頁、
    最高裁判所ホームページ
相手方業者 サンワード貿易株式会社
取引種類 国内公設先物取引
【判決の内容】
 被害者は、北海道在住の50代の男性であり、突然の勧誘で先物取引を開始し、外務員の言われるままに取引をした結果、退職金等、当時の財産のほぼ全て(1700万円余り)を失った事案。
 裁判所は、サンワード貿易外務員の違法勧誘を認め、適合性原則違反、説明・助言義務違反、両建の勧誘、満玉及び利乗せ満玉の勧誘といった違法要素を認定し、被害額全額に弁護士費用を上乗せして1876万円余りの賠償を命じた。
【コメント】
 サンワード貿易は、札幌に本社があり、当研究会でも最も相談件数が多い業者である。この事件の当時は、石油関連の取引を勧誘し、満玉及び利乗せ満玉の取引をさせて、下落したところを両建にして、手数料稼ぎをするという手口が非常に多くみられた。国内公設の先物取引被害では、全額賠償を認める事例は少ないが、この事件で、全額賠償が認められたのは、勧誘手口の巧妙さや悪質さを裁判所が理解してくれたからであると考えている。
 とはいえ、この事案も、サンワード側が控訴し、最終的には和解で解決しており、全額を取り戻すことはできなかった。
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